凱風舎
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9/29~10/5

2014/09/29(月)
17:40仕事上がり。
バスに乗って渋谷へ。
19:00「聖者たちの食卓」(2011年ベルギー、フィリップ・ウィチュス、ヴァレリー・ベルトー監督)@UPLINK
めちゃくちゃ面白い。
料理をしている姿を見るのが好き。大群衆を見るのが好き。滑らかな流れ作業を見るのが好き。インドに興味がある。
ならば、この映画を見るよりほかない。

インド北部パキスタン近くにある黄金寺院(ハリマンディブ・サーヒブ)というシク教の寺院で毎日無料で振舞われる10万食の食事。それを作って、振る舞って、食器を洗って、食堂を洗って、台所を洗ってという姿を写している。ナレーションや、細かい説明は無く、簡潔な字幕説明があるのみで、淡々と人々や景色を写す「大いなる沈黙」的なドキュメンタリー。

1日10万食なのでとにかく規模がすごい。そして、どうしてそれでうまくいってるんだというインド式分業流れ作業が見事。
「放り投げる」という動作が自然に、なぜだか効率的に機能している。
彼らはなんでも放り投げる。
ナン(と言うのが正しいのか分からない。よく見るナンとは違って両手のひらサイズのまんまるいもの。焼く時も煎餅を焼くみたいに鉄板の上に並べてクルクルとひっくり返しながら両面焼いていた)を作るために練られた小麦粉の塊をちぎって投げる。と、投げた先にはへらを持った人がいてそれを餃子の皮みたいに伸ばす。
食べ終わった人々から受け取り集められた食器。これも、「放り投げる」。と、投げた先には洗い場に運ぶために大きめなバケツを持った人がいて、後から後から飛んでくる食器の雨をバケツに入れる。

1時間強のごく短い映画だけど、その間、感心しっぱなし。

2014/09/30(火)
月末の帰社日。
本社で書類作成など。
出張時に提出する書類で揉める。どうしたら、交通費がこの値段になるのかとか何とか、大変面倒臭い。
21:30帰宅。
アメフト見ながら、ウォッカを牛乳で割ったものを飲む。

2014/10/01(水)
17:30仕事上がり。
18:45「イヴ・サン・ローラン」(2014仏、ギョーム・ガリエンヌ監督)@武蔵野館
映画の日なので超満員。
お金が無いのに、「レッド・ファミリー」の前売り券を買ってしまった、、、
21:10「フラッシュバックメモリーズ3D」(2012年日本、松江哲明監督)@テアトル新宿。
この映画見るの4度目。
何度見ても素晴らしい。
3D映画が3Dであることの必然性をこれほどの説得力を持って体現する映画はない。
(この映画は3Dで見ないといけない映画だと思います。結構頻繁に再上映があるのでまたどこかでやるかも知れません。そしたら、3Dで見てもらえると良いかなと思います。)

2014/10/02(木)
18:45仕事上がり。
そのまま帰宅。
借りていた「鏡」(1975年ソ連、タルコフスキー監督)を見る。
催眠療法でドモリを治すという最初のシーンで度肝を抜かれた。
何が起こっているのかよく理解できないのだけれど、大変面白い。

2014/10/03(金)
17:30仕事上がり。
電車で渋谷へ。
TSUTAYAで「青空娘」「破壊」「欲望」を借りる。
その後、本屋をぶらついたり、そこらを歩き回ったりして時間を潰す。
21:10「ベツレヘム」(2013年イスラエル、ドイツ、ベルギー、ユバール・アドラー監督)
パレスチナのテロ組織主導者の弟でありながら、イスラエル諜報部に取り込まれ情報を流しているサンフールを主人公に、イスラエルとパレスチナの対立、パレスチナ内部でのテロ組織同士の対立等を絡めて描いている。
序盤から中盤はチープなヤクザ映画を見ているようでちょっとだるい。
ラストシーンが良かった。やりきっていた。
この映画、一日一回のレイトショーでしかも、一週間限定。イスラエルの人がパレスチナとイスラエルの抗争を描くというものなのに扱いが軽すぎる。

2014/10/04(土)
9:45「悪童日記」(2013年ドイツ、ハンガリー、ヤーノシュ・サース監督)@日比谷シャンテ。
アゴタ・クリストフの小説の映画化。
映画化するのが難しそうな小説を映画化して、成功していない、、、
小説のほうがよかった。
かと言って、ダメな映画ではない。
あの小説と分けて考えれば良いのかな、と。
日比谷から渋谷まで歩く。
14:40「フランク」(2014年イギリス、アイルランド、レニー・アブラハムソン監督)
ミュージシャン志望の青年ジョンが、頭からすっぽりかぶるお面を常に着けて決して外さない男フランクがひきいるバンドのキーボードになるという話。
序盤のおとぼけぶりがイギリスコメディらしくて良かった。
渋谷から新宿まで歩く。
18:45「レッド・ファミリー」(2013年韓国、イ・ジュヒョン監督)@新宿武蔵野館。
北朝鮮の工作員4人が韓国で家族になり済まして、諜報活動や脱北者の暗殺を行う。彼らがアジトとして使用している一軒家の隣には、韓国人家族が住んでいて、、、という話。
前半のクスクス笑いから、中盤、後半にかけてのはっとするような展開。
ホームドラマのように過剰に戯画化されて描かれた韓国人家族の意味がこれでもかというくらいに全面に出てくるラストシーン。
思い出しただけでせつない気持ちで、泣きそうになる。
去年、東京国際映画祭でこの映画を見たときに、舞台挨拶に来ていた、制作・脚本のキム・ギドクが開口一番、観客に向かって
「今日ご覧になった方の中で、北朝鮮工作員の方はいらっしゃいますか?」
と問いかけたことを思い出した。

21:00「荒野の千鳥足」(1971年オーストラリア、アメリカ、テッド・コッチェフ監督)@シネマカリテ

「ヤバに飲み水はない!ビールを飲め!!」
「だけど、私はアルコールはビールしか飲まないんだ。自制だよ。」
—ドック

オーストラリアの田舎町で教師をしているジョンがクリスマス休みを過ごす予定のシドニーに向かう途上立ち寄った町ヤバで散々な目に合う映画。
初めて入った酒場で巡査に散々ビールを飲まされた挙句、ギャンブルにはまり一文無しに。
翌朝、困り果てて入った酒場で知り合ったビールをおごってくれる気の良いおじさんに誘われて彼の家に行くと「ランチの前に食前酒だ!」とか言ってビール、ビール、ビール。いつの間にやら集まって来たおじさんの友だちも混ざって、ビール、ビール、ビール、ビール、ビール、ビール、ビール、ビール、、、、
翌日、二日酔いでフラフラな状態で目覚めるとそこは散らかり放題になっているあばら家。
「おう、起きたか!」
と声を掛けるのはおじさんの家に来ていたドックと呼ばれる医者。
「取り敢えず飲め!」
「いや、ビールはもう結構です。水を下さい」
「ヤバに飲み水はない!ビールを飲め!!」
「飲んだか、じゃあ、カンガルー狩りに行くぞ!!!うぉー!!!!」
カンガルー狩りと言い、カンガルーを車で追いかけ回して轢き殺したり、ライフルをむやみに乱射してカンガルーの大量虐殺をしたり、銃弾を浴びて弱り切っているカンガルーを羽交い絞めにしてナイフでのどを掻っ切ったりという乱痴気騒ぎ、もちろん、ビールをがぶ飲みしつつゲラゲラ馬鹿笑いしながら、、、
そんな映画。

2014/10/05(日)
10:00「太陽がいっぱい」(1960年フランス、イタリア、レネ・クレマン監督)@TOHOシネマズ六本木
話は知っていたけれど、実際に見たのは初めて。
橋本治の「美男へのレッスン」という本で詳細に分析されていて、ずっと見たいと思っていた映画。
12:55「ミリオンダラー・アーム」(2014年米、クレイグ・ギレスビー監督)@TOHOシネマズ六本木
野球未開の地インドでメジャーリーガーを発掘するエージェントの実話ベースの話。
ディズニー映画。
結構面白かった。
最初、ちょっと違和感があったんだけど、この映画は実写版ディズニーアニメ映画なんだなと気づいてからはすんなりと入り込むことができた。
15:40「ジャージー・ボーイズ」(2014年米、クリント・イーストウッド監督)@TOHOシネマズ六本木
また、見てしまった。
また、感動してしまった。
あと、2,3回見そうな気がする。
18:00過ぎに終わり。外が土砂降り。
六本木から信濃町まで歩く。信濃町から総武線で帰宅。

 


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