メトロポリタン美術館展、荒野の用心棒、希望の国
今週は、元気でごめんなさい、豪華3本立!
メトロポリタン美術館展。
大変、面白かったです。
「大地、海、空 ーー4000年の美への旅 西洋美術における自然」という、副題が示すように、古くはエジプト・メソポタミア(西洋なのか?)の遺物から、ごく最近の写真作品までが、「動物たち」「大地と空」とかのテーマに沿って集められています。テーマごとになっているので例えば、ゴッホの絵が二点展示されていますが、一つは「狩人、農民、羊飼い」という区切りのフロアに、もう一つは「森へ」という区切りのフロアに別れて展示されています。
「動物たち」では、絵画ではなく、彫刻作品がメインになっていて、中でも、「ネクタネボ2世を守護するハヤブサの姿のホルス神を表す小像」と「シロクマ」はオススメです。
ホルスの方は、名前がそのすべてを表していますが、エジプトで発掘されたと思しき、岩石から掘り出したハヤブサの像です。50センチほどの像の表面は非常に滑らかです。こういう像を見ると、同じ上野でやっているツタンカーメン展もいいものなのかもしれないなという気になります。
シロクマは、良い彫刻です。いい奴っぽいですよ、シロクマ。
ゴッホの絵では、糸杉が出ています。これもすごい絵でした。全体にウネウネグネグネしていてすごく、不吉な感じ。同じフロアにアンリ・ルソーの絵もあって、不気味さ倍増です。
東京都美術館は、この前はフェルメールのマウリッツハイス美術館展で今回はメトロポリタン美術館展と、結構気合が入っています。
私が行ったのが晴れた土曜日の11時くらいでした。それほど混んではいませんでした。人だかりも、ゴッホの絵の前に少しできているくらいです。
荒野の用心棒。
「午前十時の映画祭」の今週の作品です。先週の荒野の七人があんまりだったので、チョット不安だったのですが、これは、面白かった。
クリント・イーストウッド、カッコえぇ~。
筋はだいたい、本家の黒澤明版を踏襲しつつ、それとは、また違う魅力を出していますね、イーストウッドが。
来週は、「シェーン」だそうです。
このところ、西部劇特集です。
希望の国。
園子温監督の映画です。さっき、見てきました。
この映画について書くのが、非常に気重です。
原発についての映画です。
長島県という架空の県で、地震をきっかけにして原子力発電所が爆発する。
自宅がちょうど20キロの避難区域の境のすぐ外側となる老夫婦(小野泰彦、智恵子)。
原発事故を契機に離れた場所へと避難する、老夫婦の息子夫婦(小野洋一、いずみ)。
老夫婦の家の向かいでちょうど20キロの内側に入った家に住む鈴木さんの息子と、その彼女(鈴木ミツル、ヨーコ)。
3つの物語が並行にすすみます。
これは、福島の話ではありません。福島の事故の話は、劇中に出てきます。なので、これは、福島以降の話、福島以降で、福島同様の災害が発生したという話になっています。
ただ、それが当初からの監督の意思だったか。
例えば、地震が発生した時に、原発の心配をしているのが老夫婦のダンナの小野泰彦一人で、隣の鈴木さんは、小野さんが警報なったか?!と聞いても、えっ?という感じになっています。これは、福島後の原発を持つ町の住人の反応というより福島以前の反応ではないか(福島以後であるという設定によって生きてくる展開もあります。息子夫婦の逃げ場のなさや老夫婦の夫泰彦のやるせなさ)。
その他、いろいろと気になるところはあります。
映画として、出来が良いかといえば、……うむ……、となってしまいます。
映画としての良し悪しをいうと、同じ園監督の「愛のむき出し」の方が断然、物語としても良くできていると思うのですが、それでもなお、力を感じました。強さというか、何というか。
うまくまとめることがまだ、できません。でも、観て良かった。
今週は、こんな感じです。
桐島については、まとめ中です、ごめんなさい。希望の国についても、もうちょっと整理したいと思っています。
来週は、どうしようかな。
とりあえずは、「アルゴ」という映画が面白いらしいのでそれを見に行く予定です~。
ではでは、バイビ~
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