「藪の中」 邑井 游鉄さん
40数年前の記憶など誠にあてにならないものです。
例えば、聴き上手の鴎外君のファールです。
私は寺西先輩VS鴎外のソフトボール対決の現場にいて、二人のやり取りをつぶさに見ていましたが、寺西さんの記述と私の記憶はいささか違っています。
ファールを連発する鴎外にしびれを切らした寺西先輩は、実は鴎外にファールボールを取りに行かせていたのです。寺西先輩は、ファールボールを取りに行くのは、後輩の当然のつとめと思っているふうでした。「もう1度ファールを打ったら三振やぞ。」と言ったのは記述通りですが、私には人生で初めて耳にした恫喝でした。寺西先輩の投げるボールは、まったくのクソボールで、一球たりとストライクが入らないのです。でもストライクを待っていると「早く打たんかい」とまたまた恫喝です。小心者の私なぞは寺西先輩の恫喝にビビリまくり、「自分の打順が来たらチャッチャと三振しようっと」と決めていました。
しかるに鴎外です。先輩から何と言われようとも、じっとストライクボールを待ち、打てばファールの連発です。彼には果たして先輩の言葉が聞こえていたのでしょうか?何をして聴き上手と定義するのか私には実に興味深い問題に思えてなりません。
邑井 游鉄さんより
おたよりありがとうございます。
めちゃめちゃ笑ってしまいました!!!寺西先生の記憶、あまりにもはしょりすぎていましたね!きっと今頃寺西先生も大笑いしていらっしゃるはず^^
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