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「春愁」 前野狼騎さん

 

声高に自説を叫ぶ春宴

 

 

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 44才の徳田秋聲は悩んでいた。一日食べずに寝ていたいような日が続き、旅行代わりに友人宅へ行ったり、子供が反抗期だったり、ゼラニウムの鉢が乾いていたり、そして何よりも小説を書く気が起らない。これは紛れもなき「春愁」であろう。

 しかし、心配無用!春愁には酒だ。昼間から大吟醸を二本も空にする必要はないが、飲酒が愁いを解消してくれる事は確かだ。

 

春愁や部屋の四隅に便所紙

 

 もっとも、消費税が上がるからといって大量にトイレットペーパーやテッシュを買い込んで、部屋中が紙倉庫のようになってしまった我が家に居ては、愁いどころではありません。

              狼騎

 

 

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おたよりありがとうございます。

俳句一読、呵々大笑!
文章を読んでまた笑いました。

当地、本日はポカポカの実によいお天気。
こんな日は、昼の酒なぞなくとも、窓開けておれば、春愁とは縁がありません。
まあ、陽気にかかわりなく、あるいは陽気がよければよいほど、かえって愁いが増すのが「春愁」であるのですから、わたくし、春愁、など、もはや無縁の齢に立ち到ったということなのかもしれません。
あるいは、そもそもが能天気なだけ、とも言えます。

 阪神の行末のみぞ春愁ひ

まあ、こんなのを「春愁」といえば皆に嗤われますが・・・・。

         すてぱん


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