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のらねこ日和―苗木守

しろ1

ある冬の日、春になったらお花が咲くように、苗木屋さんが公園にたくさん木を植えました。
苗木屋さんは毎日お水をやっていたので、木を植えたまわりの土は柔らかく少しあたたかでした。

 

しろ2

苗木屋さんは今日もお水をあげようと公園にやってきました。すると、
「おや?なんだか白い大きな綿が苗木のすぐそばにおこっちているぞ。」
近くに寄ってよーく見てみると、それはすまして座っているまんまるいネコでした。
どこかで見かけたネコのようにあごひげをはやしています。

 

しろ3

「白ネコさん、そこは立ち入り禁止なんだが…」
話しかけてみたものの、一向に動く気配がありません。

 

しろ4

「あ、そうか!苗木が誰かに倒されたりしないか守ってくれているんだね!」

 

しろ5

「遠くのほうまで目をやって見張ってくれているとは!」
「それでは今日からあなたを”苗木守”に任命しましょう!」
こうして白ネコくんは苗木守となり任務を全うすることになりました。

 

しろ6

「ぼく、ここがあったかくてやわらかいから座ってるだけなんだけどな…」

 


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