準備万端
細汗(さいかん) 衣に凝って集まり
微涼(びりょう) 扇を待って過ぐ
(細かな汗が粒になって吹き出し 衣が体にまとわりつくよ。
団扇であおいでやっと、涼しさがやってくる。)
― 耿湋 「西亭即時」 (『唐詩歳時記』 植木久行) ―
試験だと言うので朝から高校生が来ている。
「クーラー、つけるか?」
と聞くと
「いい。」
と言う。
みんな学習意欲のみならず節電意識も高い。
弁当持ちだもの。
エライ、エライ。
日が落ちたころ今夜は、前野氏がやってくることになっている。
なんでも彼の大学時代の先輩に当たる人が亡くなられて、その「しのぶ会」というのが開かれるついでに寄るらしい。
先週金沢で会ったばかりなのに、場所を変えてまた会うことに本人たちが全然違和感がないところがただ事じゃないが、まあ、そんなものだ。
昔は二人よれば、肉なんぞ焼きながら際限もなく飲んだものだが、前野氏の体調は少し下降気味らしいし、私の酒はますます品がなくなってしまっているから、なるべく控え目にと思うがどうなることやら。
こんな夜に限って雨が降り出でて空の徳利をまた振ってみる 山崎方代
なんてことにならないように、酒だけはしこたま準備してあるのですが・・・。
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