ヒバリ
揚げ雲雀
雲雀の井戸は天にある・・・・・あれあれ
あんなに雲雀はいそいそと 水を汲みに舞ひ上がる
杳(はる)かに澄んだ青空の あちこちに
おきき 井戸の枢(くるる)がなってゐる
― 三好達治 「閒花集」―
真君の大学受験も昨日で終わったから、今日は幕張にある古本屋にでも行こうかと、ひさしぶりに畑が広がる台地を歩いた。
一週間前の雪はもうすっかり溶けて土は黒々としている。
空が広い。
こんなところをあの「プラテーロ」みたいなロバの背に乗って歩いたら気持ちいいだろうな、なんて思いながらしばらく歩いていくと空からピピピピピと鳥の声がする。
ヒバリだ。
そうか、まだ寒いこんな二月でも、もうヒバリは鳴くんだなあ。
それにしてもあの雪の日、ヒバリはどうしていたんだろう?
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