自虐的国家観
日本を孤立と軽蔑の対象に貶め、絶対平和という非現実的な共同幻想を押し付けた元凶である占領憲法を大幅に改正し、国家、民族を真の自立に導き、国家を蘇生させる。
―「日本維新の会・綱領」―
うーん、なんなんですかねえ、これは。
三月三十日に出された日本維新の会の綱領の第一番目にある言葉です。
彼らが言う「自虐的歴史認識」って、いったい何のことだろうと思ってたんですが、きっとこれのことだったんですね。
つまり、戦後の日本のことを「孤立と軽蔑の対象」になってきたと考えることなんですな。
要はこの人たち自身の持っている歴史認識が自虐的だったんです。
はじめてそのことがわかりました。
それにしても、こういうことを平気で口にできる者たちと自民党が手を組んで、96条を手始めになし崩し的に憲法を変えていこうとすることが、現実味を帯びてきているなんて、ほんにおそろしいことです。
ここには、憲法というものは、「国家」あるいは「権力」というものが、放っておけばとことん国民の権利を奪っていくものであるから、そのようなものから国民を守るための最後の砦としてあるものなのだという、市民社会が歩んできた最低限の歴史認識すらない。
国家主義の幽霊がその失くした「足」を手に入れようとしていているようです。
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