凱風舎
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限りなく降る雪何をもたらすや

 

 

 

             西東三鬼

 

来る日も来る日も日本海にすじ状の雲が浮かび北の雪がやまない。
なにものかの怒りのように。

ニュースを見ながら、ああ、そういえば、こんな句もあった、と思い出す。

 

地の果てに倖せありと来しが雪

 

                   細谷源二

 

 

せめては、と、なにやら万葉集最後をそっとこんな歌でしめくくった大伴家持にも似た気持ちになってくる。

 

新(あらた)しき年の始めの初春の今日降る雪のいや重(し)け吉事(よごと)