凱風舎
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2014/10/14~2014/10/19

2014/10/14(火)
昨日帰宅後、痛飲しそのまま落ちる。
0:00過ぎに風の音で目覚める。台風が今まさに迫って来ているところらしい。
そんなことより、気持ちの悪さが尋常じゃない。
吐き気頭痛胃痛目眩。ついに地獄に落ちたかと。
どうやら昨日、最後にジンを紅茶で割ったものが覿面に効いているらしい。
布団の中で悶え苦しんだのち、3:00過ぎにようやく苦しみがひと段落。眠りにつく。
朝起きても、頭痛と吐き気が消えていない。
仕事休もうか迷うが、今日が締め切りのやつがあるため出社。
20:15
仕事上がり。

体調治らず、家に帰り何もせず就寝。

2014/10/15(水)
17:30仕事上がり。
18:55「花様年華」(2000年香港、ウォン・カーウァイ監督)@イメージフォーラム。
面白い。
1960年代の香港が舞台。
偶然、隣り合わせの部屋を借りた二組の夫婦(チャンとチョウ)。
チャンの夫は日本企業(?)に勤めていて出張が多く留守がち。チョウの妻は仕事が忙しいらしく何時も帰宅が遅くなっている。
お互いに惹かれあい、という展開になるんだけど、そういう話のスジよりも、映画の持つ独特の雰囲気、テンポ、叙情性が素晴らしい。
香港特有のヨーロッパ的な作りのホテルや、2人が雨宿りする街角の雰囲気、チャイナドレスや事ごとに流れるスペイン語だかポルトガル語だかの静かな音楽が絶妙にマッチしていた(だが、そのラテン系の音楽は香港ではなくマカオでは、、、と疑問を感じないこともない)。
香港を舞台に2つのスリ集団が威信をかけたスリのやり合いをする「スリ」と言うジョニー・トーの傑作映画(2008年)があって、その映画の解説でジョニー・トーが
「この映画は(中国に返還され)変わりゆく香港を記憶にとどめておくために叙情性を念頭において作った(1番意識したのは「シェルブールの雨傘」)」
みたいな事を言っていて(確か)、結構それに近い作り方なのかなと言う気がした。
ストーリーは全然違う。
21:30過ぎに帰宅。

DVDで「マッスルモンク」(2003年香港、ジョニー・トー、ワイ・カーファイ監督)を見る。
わけがわからない。
人の業(カルマ)を見ることができる筋肉ムキムキの元少林寺僧が、香港でストリッパーをしていて、そこで潜入捜査に来ていた若手捜査官(女)に捕まりそうになったら、彼女の背後に第二次世界大戦中に中国で大量虐殺をする日本兵の姿が見えて、実は君は、前世の業によって近いうちに殺されてしまうんだよ、私にはそれがわかるんだ、と言う話(何の話だよ、、、)。
全編、そんな展開でついて行くのが難しい。だけど、ジョニー・トーのとんでもなさはビシビシ伝わります。転んでもただでは起きないタイプ。

2014/10/16(木)
体調不良が治らない。
借りていたDVDで「男たちの挽歌」(1986年香港、ジョン・ウー監督)
「さすらい」(1957年伊、ミケランジェロ・アントニオーニ監督)を続けて見る。
どちらも面白かった。

2014/10/17(金)
18:45仕事上がり。
渋谷TSUTAYAに行ってにdvdを返す。
何もせず帰途に着く。
クーポンがあったので三鷹のTSUTAYAで面白いと評判のアメリカドラマ「ハウスオブカード」シーズン1-1と1-2を借りる。
家に帰り、第1話を見る。
面白い。
デビット・フィンチャーが監督でケビン・スペイシーが主役なら面白くないわけが無い。でも、やっぱテレビドラマなのでか、締りがいまいち。まだ第1話しかみてないんだけどこれから一体何話見なければならないのかと考えると多少うんざりする。
ストーリーの転がし方の手法がジャージーボーイズとまるっきり一緒だった。
ケビン・スペイシーがストーリーラインから抜け出した所でこっちを向いて物語の説明を始めるという。
でも、ジャージーボーイズとはやり方は同じだけどテイストが違う。
こっちはもっとスノッビーな感じ。
ジャージーボーイズの方は、1人がたりの小説が語る時の語り口に近い。

2014/10/18(土)
10:45「誰よりも狙われた男」(2013年アメリカ、イギリス、ドイツ、アントン・コービン監督)@TOHOシネマズ日本橋
今年の2月にドラッグのオーバードーズで亡くなったフィリップ・シーモア・ホフマン(「カポーティ」でカポーティの役をやっていたおじさん)が最後に主演した映画。
ジョン・ル・カレの小説の映画化で製作総指揮に彼の名前も入っている。
ドイツの諜報部として、イスラム過激派のテロ組織を追っている、フィリップ・シーモア・ホフマン演じるギュンター・バッハマンがハンブルグに密入国してきたチェチェン出身のイスラム過激派と見られる青年イッサ・カルポフ、彼を保護する弁護士女性、イッサの父親が預けていた資産を管理する銀行家、アラブの慈善団体を運営しているように見えて実は過激派に資金を流しているのではないかと疑われている教授、CIAなどなどを絡めて後ろから操ろうとする話。
複雑な話だけどうまくまとめてあるのでさほど難しさは感じない。
それよりも、舞台がドイツはハンブルグで、主人公の名前もギュンター・バッハマンという、ドイツ人そのものの名前なのに、演じているのがフィリップ・シーモア・ホフマンで彼の所属する諜報組織ではみんな流暢なアメリカ英語で会話しているので序盤かなり混乱する。
CIAに対して吐き捨てるように「アメリカめ、、、」とか言ってんだけど、CIAの女性が使っている言葉とギュンターが使っている言葉がおんなじなので彼が誰に対して毒づいているのかわからなくなる。
イスラム教徒同士の会話や、ギュンターが彼らに話しかけるときはアラビア語を使っているのに、ドイツ人設定の人物が一切ドイツ語を話さないという不思議なバランスの映画。
13:00過ぎに映画終了。
体調が治りきらないので、次どうしようかと迷いつつ、ふらふらと六本木まで歩く。
国立新美術館で始まった「チューリヒ美術館展」に入ろうかと思ったが、ついたのが14:30位という時間帯で激混み。切符売り場に長蛇の列ができていたので、この体調では無理!となる。
国立新美術館から六本木の駅まで戻るのも何なので、ふらふらと信濃町方面に向かって歩き出し、ついでに信濃町から新宿まで歩く。17:00位に帰宅
「ハウスオブカード」の第2話と第3話を見る。
だんだん見るのが億劫になってきた。

2014/10/19(日)
10:00「チャイナタウン」(1974年米、ロマン・ポランスキー監督)
以前、イメージフォーラムでポランスキー特集があったときに見ている。
やっぱり、面白い。
ジャック・ニコルソンに限る。
「怠け者の街だ、、、」と、はき捨てられるようにつぶやかれる最後の言葉をかみしめつつ、日本橋から六本木まで歩く。
14:10「グレース・オブ・モナコ」(2014年フランス、オリビエ・ダアン監督)@TOHOシネマズ六本木
モナコ公妃グレース・ケリーが、ドゴール率いるフランスに脅迫され窮地に立たされたモナコを愛の力で救う。
そういう話。
実話に基づくフィクションという説明が最初にある。
この話がどこからどこまで実話なのかはよくわからない。
ただ、最初にある説明の通りだと解釈し、美人が伝統やらしきたりの中で孤軍奮闘する話としてみれば面白かったような気もする。
それよりも、モナコ公国で喋られる言葉がまたもや英語だったので、え、となる。
映画全体では、フランス語と英語と混ざっている。
フランスの高官とかが、モナコに来てわざわざフランス語なまりの英語喋ったりしていて変な気分になる。
映画館を出ると、六本木ヒルズにマスコミなんかが来ていて人だかりがしている。
何事かと眺めていると、どうやら「ヘラクレス」という映画の試写会があるらしく主演のドウェイン・ジョンソン(WWEのザ・ロックですね)がくるというんで騒いでいるらしい。へぇとしばし眺めていたが一向に現れない。「立ち止まらないでください!」なんつって注意される。「ま、いいか」と会場を後にする。
六本木から新宿まで歩く。