「初舞台」 前野狼騎さん
昨今「日本を取り戻す」などとほざいている輩や、一部の週刊誌、新聞の醜悪で下品な姿を見るにつけ、胸が悪くなります。
全く度し難しですわ。
私、狼騎は日本国籍を持つ日本人ですが、日本人が大嫌いです。
日本の伝統文化や芸術などというものは、世界中の国、民族が持っている文化文明の単なる一つであることも分かっていないのでしょう。
日本の明治維新以後の歴史は、加害者の歴史であり、負の歴史だと思います。
この歴史をないがしろにして、目を瞑る者に未来はない。
ひと月ほど前、読売俳壇(読売はここしか読むところがない)に
この街は淋しすぎると帰省の子
という句がありましたが、子供にとって淋しいのは疲弊した地方の景色だけでしょうか。
という私、狼騎は実は異例の早さで11月に能楽堂での舞台デビューがきまりました。
まるで、20代の頃、後楽園ホールで試合が決まったときのような興奮を感じています。
洋書読む青年の背や燈火親し 狼騎
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おたよりありがとうございました。
それより何より、初舞台決定、おめでとうございます。
是非、観てみたい!
それにしても、朝日新聞の誤報騒ぎにまるで鬼の首を取ったかのごとく、大日本帝国は植民地ならびに占領地の住民に強制的な仕儀を何もしなかったかに騒ぎ立てる人びとの歴史の認識というものがわたしにはよくわかりません。
先日読んだ、茨木のり子さんの詩集に「りゅうりぇんれんの物語」という大変長い詩が載っておりました。
これは日本軍によって強制連行され、北海道の炭鉱で働かされた男の話です。
かつて、テレビのドキュメンタリー番組でこの男の人の話を見て、その逃亡生活のすさまじさに声を失ったことがありましたが、読みながらそれがよみがえって来ました。
あまりに長いので、写すのに尻込みしていたのですが、検索したら、全文を載せてあるブログがありましたので、そのコピーをこの「おたより」に続けて「通信」として別掲したいと思っています。
皆さん、お読みになられたら、国家と呼ばれるものがどのようなものであるか、それぞれ湧く思いがあることと思います。
「コピペ」なんて、言葉も行為もはずかしいのですが、なんせとてつもなく長いものなのでご寛恕くださいませ。
すてぱん