凱風舎
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秋の気配

 

昨日まで燃えてゐた野が
今日茫然(ぼんやり)として、曇った空の下につづく。
一雨毎(ごと)に秋になるのだ、と人は云ふ
秋蝉は、もはやかしこに鳴いてゐる、
草の中の、ひともとの木の中に。

 

― 中原中也 「秋」―

 

 

夏休みも20日を過ぎると、秋の気配がしてくる。
今日は朝から曇って、昼にはひと雨。
ツクツクホウシの声もアブラゼミの声にまじりはじめた。

それかあらぬか、甲子園はまだやっているのに、千葉ではもう高校野球秋季大会の地区予選というのが始まった。
見れば、今日串田君の学校が近くのの秋津球場で試合とある。
今日は3年生の塾もお休み。
歩いて観に行った。

夏9番だった串田君は一番ショートで先発出場。
5打数1安打1盗塁。
守備は相変わらずそつはない。

結果はサヨナラ勝ち。

まあ、それはよかったが、なんだか夏の大会ほど力が入らない。
ふしぎなものだ。

 

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ところで、今日は夕方からひさしぶりに俊ちゃん、山田さん、それに大石君もやって来て、宴会らしい。

昼間ひと雨来たから、風は涼しく、部屋はいつになく整頓されて、客を待つばかり。

 

神はこの世を六日間で創りたもうた。そして七日目には、二日酔いを与えたもうた。

― ロバート・キャパ 「ちょっとピンぼけ」(川添浩史・井上清壹 訳)―

なんて言葉を、明日は思い出さずに済むように、酒もひかえめにしなければ。