「狼騎氏」 北川司さん
狼騎氏と書いて楊貴妃浮かぶ夏
今回、焼き肉会の案内に狼騎氏という言葉を使った。
会うたら呼び捨てなのだがみんな60を越したから、せめて案内文は丁寧に、という気持ちが働いた。
青蛙屋根まで登る志
陽炎やみな間違えば正しきに
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おたよりありがとうございます。
かつて、高校二年の時、世界史のテストで
「安禄山の乱のときの皇帝名を答えよ」
という問題に、「玄宗」と答えるかわりに
「《楊貴妃ののヒモ》と答えたスバラシイやつがおる!」
と、教師から暴露され、皆から笑われたのは西君(むろん寺西君とは別人)でした。
だからといって、司氏が「狼騎氏」から「楊貴妃」を連想したのは、なにも狼騎氏が安禄山のように肥っているから、ということではありますまい。
それは、むろん、ただ単に
《ロウキシ》
と
《ヨウキヒ》
の音が似ているから、というにすぎません。
そうでなければ
梨花一枝春雨を帯ぶ(リカ・イッシ・ハル・アメヲオブ)
と白居易の「長恨歌」にその美しさを歌われた楊貴妃と、かの狼騎氏がつながるわけがありませんからねぇ。
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ところで、さっき郵便局に行ったら、同じ「長恨歌」の
太液(たいえき)の芙蓉(ふよう)、未央(びおう)の柳
芙蓉は面(おもて)の如く、柳は眉の如し
という詩句からその名をとられたという未央柳(ビヨウヤナギ)の黄色い花が、梅雨の雨に濡れておりました。
すてぱん