「あられ」Ⅱ 前野狼騎さん
雲水に医王颪の容赦なし
酔客の皆押し黙る冬の雷
御主人の意向のままにかまど猫
狼騎
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
おたよりありがとうございます。
いよいよ金沢は「鰤(ぶり)起こし」=冬の雷、の季節ですか。
酔客が押し黙るのは、今落ちた雷の、地も震わせるほどの音の大きさのゆえだけでしょうか。
それとも、来るべき冬の厳しさを思うてでしょうか。
ひとたび鳴れば、冬の雷がただ一度きりではないことを北国の人たちはよく知っています。
前野家の猫君はかまどに入らずとも暖かそうなふさふさ毛並みですなあ。
賢治の「猫の事務所」の《かま猫》とは大違いですね。
自分こそがこの家の主人である、と堂々たるものです。
猫たるもの、こうでなくっちゃあなりません。
それにしても「ご主人の意向のまま」の「かまど猫」が永田町には多すぎるようです。
この国の主人は実は国民なのですが。
すてぱん