凱風舎
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『 ザ・手筋 』  勝田正人さん

 

 

 

         昨晩は歩生さんに招かれ、游鉄さんとともに恒例の焼肉放談会でした。

         遅れて行くと、主(あるじ)の座布団脇には一冊の本。
                          『ザ・手筋』。
          ずいぶん読み込んだ気配がありました。

 

         さて、手筋は雷光のように放たれたのでしゃうか。(主は黒)

 

 

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 おたよりありがとうございます。

 「手筋」というのは、言うてしまえば囲碁の場面場面における正しい石の打ち方のことであって、こいつを知っていると、一見、何気なさそうに置かれた石が意想外なる効果をあらわして、相手の石を殺してしまったり、あるいは死にそうだった自分の石が生きてしまったりするわけです。
 まあ、こういう「手筋」をたくさん知っている人が碁の強い人なんですな。
 でもって、私みたいに場当たりで置いてはほとんど何の効果もない石を打っておるようなのは「ヘボ筋」といわれるわけです。

 さて、送られた来た二枚の写真、最初私は別々の一局かと思いましたが、盤の左側を見ると、どうやら同じ一局のものらしい。
 それにしては、盤の右側の変貌ぶりはどうしたことでしょう!

 上の局面、どう見たって、右下の四半分は全部黒の陣地になりそうではありませんか。
 はっきり言うて、中央右にあるL字型に並んだ白石3個とその斜め下にある白石なんてのは、「飛んで火に入るなんとやら」状態でございます。
 しかるに、下の写真を見ると、そこいらは白石だらけで、たしかたくさん並んでいたはずの黒石の影も見えない。
 取られたんでしょうな、『ザ・手筋』の人は。
 下辺に並ぶ5個の黒石も死んでおります。
 ついでに言えば、左上隅の6個の石もです。(とほほ)
 手筋もへったくれもありません。
 ざ・へぼ。

 ・・・なんて、笑ってますけど、このお方に私、こないだ負け越したんです。
 曰く、
 ざ・ざる。

                                          すてぱん