凱風舎
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国賊

 

 国家と国民は同じ声を持つ必要はないし、そんな義務もない。

 

 ― 高橋源一郎 「新しいデモ」(「論壇時評」)―

 

 昨日の朝日新聞の論壇時評に高橋源一郎が次のようなことを書いていた。

 なんでも、彼は先日報道ステーションに出演したらしいのだが、そのとき香港の活動家たちが尖閣諸島に上陸したことにコメントを求められたので
 「そんなことは、どうでもいいよう問題のように思う。『領土』という国家が持ち出した問題のために、もっと大切な事柄が放っておかれる方が心配だ」
と答えたところ、彼のツイッターのリプライ(返事)には「非国民」「国賊」「反日」「死刑だ」「おまえも家族も皆殺しにしてやる」といった無数の罵倒の言葉が躍ったそうである。

 うーん、すごいなあ。
 日本人もツイッターでは中国の方々に負けていないなあ。
 さすがにあの活動家たちに対抗して島に上陸し、そこに日の丸を上げて、鼻の穴を広げていた地方議員がおられる国である。
 スゴイモノダ。
 それにしても「非国民」とか「国賊」なんて言葉は、冗談でしかもはや使えない言葉だと思っていたのだが、まだ脈々とその正統を護持なさっておられる方もたくさんおいでになられるんですな。
 なんだか不思議です。 

 ようやく八月が終わります。
 夏休みも終わりかと思ったら、明日が土曜なのでまだ二日も夏休みです。
 なかなかしんどい。
 ちょっと疲れがたまっております。