てらひ
昨日引用した詩の中にあった「てらう」という言葉を辞書で引いたのは高校生の頃だったろうか。
テラという自分の名前が動詞になったような言葉だからずいぶん気になって引いたのだが、それが
[衒う] 才能や知識を誇示する。または実際以上に見せかける。気取って見せる。ひけらかす。 「学識を――う」「奇を――う」
(『大辞林』)
などと書いてあって、あんまりロクでもない言葉なのでがっかりした覚えがある。
もっとも、当時、みんな黒い手提げかばんを下げて通う高校にたった一人白い肩掛けカバンをぶら下げて通っていたというのも、どうも「奇を衒って」いたような気がするし、いまだにこの通信にわざとらしく引用文を載せるのも、これまたひょっとすれば「衒学趣味」なのかもしれないから、テラニシという「名」は実はめでたく「体」を表しているのかもしれない。
イヤだなあ。
ところで、『岩波古語辞典』によれば、「てらひ」が「見せびらかす」という意味になるのは、それがもともとが「照らひ」から来ているからだ、と書いてある。
「照らす」ってことなんでしょうな。
つまり、自分が見せたいと思う所に「照明を当てる」ってことが「見せびらかす」・「ほこる」ということになるらしい。
なあるほどね。
岩波の古語辞典はほんとにおもしろい。
ところで「テラ」というのは〈10の12乗〉を表す単位でもあるので、何年か前、LOTO・5で
10・12(テラ)・24(ニシ)・16・(ヒロ)・4(シ)
という番号を買ってみたことがあるが、むろん、当たらなかった。