「硬貨は何枚ありましたか?−京都その3」 勝田正人さん
京都駅地下の三省堂で新刊『モンタージュ5』を買った時点までは素晴らしい初秋の休日でした。
「硬貨は何枚ありましたか?」と京都駅構内北交番の女性警察官は私に尋ね、書類に書き込んでいます。
その前の質問は「紙幣は何枚ありましたか?」、でした。でもねそんな枚数、ましてや硬貨の枚数まで把握してる人っているでしょうか。当然、キャッシュカードの枚数や銀行名、クレジットカードの枚数や信販会社名まで延々と尋ねられ、免許証や健康保険証の有り無しまで書類に書き込んでいます。ポイントカードの話まで出ましたが憶いだすと腹が立ちますので略します。
そんなことより、サイフには帰路のJR乗車券や座席件が入っており、発車まであと15分です。また、帰ろうにも、サイフもカードもなく、帰ったところで金沢駅の無人駐車場の磁気カードがありません。駅ビルから出られません。
頭の中では、(1)どうやって金沢へ帰るか。(2)車場のバーを開閉するためには何処に行けば良いのか。(3)カード類の不正使用を防ぐための使用停止連絡を急いで・・・まあ鳴門渦潮が巨大銀河に進化したかのようにぐるぐるです。
私は尋ねました。
そんなことより、ここ10分前後に落し物サイフの届出はありませんでしたか?若き若き女性警察官のご返事は記すまでもありません。精一杯おちついてJR西日本の落し物センターの場所を尋ねました。曰く、ここを駅ビル通路に沿って真っ直ぐ西へ行き、ドンと突き当たったら、右に曲がり、またドンと当たるので今度は左へ曲がって下さい。関西で道を聞くとなぜ必ず『ドン』と突き当たるのでしょうか。もうサンダーバード発車まで5〜6分です。
『落し物サイフってけっこう出てきますヨ。』との言葉を背に、走るように出来ていない中年晩期のオジサンも最後の望みを求めて走りました。走りに走りました。頭の中をグルグルさせながら。
勝田正人さんより
おたよりありがとうございます!
先日投稿いただいた、走ったお話はこのことですね!そしてこの続き、気になりますっ、はたしてお財布は見つかったのでしょうか?!そしてサンダーバードには乗れたのでしょうか???
それにしても、この遺失物届けのこのイラスト、イライラしながら対応してるときにこれをみせられたらなんとも腹立たしくなりますね、今見てるほうは笑ってしまいますけど!
お話の続き、お待ちしております!
運営スタッフ一同より
こちらのコーナーでは、みなさまからのおたよりを募集しております!
詳細及び投稿はこちらから。