凱風舎
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「再び、歌うことを誓って 」 杉本 隆久さん

寺西 弘 様

こんばんは。
杉本です。
先生の近況はたまに閲覧する凱風通信で拝見させていただいています。
ご無事そうで何よりです。

同じ時間や同じ出来事を共有した者たちは、
時や場所を越えてもなお同じ時間に同じ記憶を想起するものなのかもしれませんね。
その経験の意味が大きければ大きいほど。

昨日、私も忌野清志郎のことを考えていました。
あの頃、先生から原発の仕組みの話を聞き、忌野の歌を聴いたり広瀬隆のルポルタージュを読んだりしながら、
「原発は要らない」と強く心に思っていた(誓った?)はずなのに。。。
まだ間に合うことを祈るばかりです。
もちろん今回の福島原発のことだけではなく、世界から原発がなくなることを。
いや、祈ってばかりでなく、現実問題として極めて高い壁があることを認識しつつも、
世界から原発をなくすことを考え、実践していかなければならないのでしょう。

そのためにも、今こそ、清志郎の声が利害を異にするすべての者たちの心に届くこと
を願わずにはいられません。
海外のニュースを見る限り、今回のことで多くの者たちが目覚めたことは間違いない
でしょう。
二重の意味で「これが最後のSummer Time Blues♪」にならないためにも、
すなわち今年のSummer Timeを迎えるためにも、そして、この歌が歌い継がれていく
ためにも、まずは僕たちがこの歌を歌い続けていかなければならない。
忌野が歌う意味とは別の意味で、来るべき時にこの歌を歌うことが最後となるよう
に、今歌うのでなければならない。
(無論、「歌う」は比喩ではありますが。そもそも、誰も僕たちの歌など聴きたくは
ないでしょうし。)
今はそう考えています。

杉本隆久