2014/10/27~2014/10/30
2014/10/27(月)
良いかんじにに疲れが溜まって来た。
10:20「北北東」(2014年中国、チャン・ビンジエン監督)
文化大革命から2年経った1978年の中国東北部の田舎村で発生した、強姦事件を巡る話。
割と重いテーマをコミカルに描いている。
作品の雰囲気がポン・ジュノの「殺人の追憶」に近い。
13:50「破裂するドリアン河の記憶」(2014年マレーシア、エドモンド・ヨウ監督)
良い映画だった。
マレーシアの田舎にある高校が舞台。
海沿いに建設中のレアアース工場を巡って、前半と後半で2つの物語が展開する。
前半はミンとアンメイと言う幼馴染の2人の恋の話。
アンメイは早くに母親を無くしていて、漁師の父親と幼い弟妹の世話をしている。ミンはあまり勉強が好きではない男の子。
町に新しくできた工場のテスト操業の排水によってアンメイの父のとる魚が汚染されている。
ミンは卒業後にオーストラリアへ行くらしい。
ある日、学校に来なくなったアンメイをミンが尋ねると、市長の弟である何処かの社長との婚約が決まったと告げられる。
ミンとアンメイは故郷を脱出し、アンメイの祖父の出身地であるキャメロン高原を目指す。
後半は工場建設に反対する運動を組織する歴史教師のリム先生と彼女を慕う優等生ホイリンの話。
だんだん過激になって行くリム先生の抗議活動についていけなくなるホイリン。
ホイリンがパスしたデモ活動で工場の爆発を画策したリム先生は警察につかまり、ホイリンは組織からも見放され、孤独になる。
6ヶ月後釈放されたリム先生は、、、
17:40「メイド・イン・チャイナ」(2014年韓国、キム・ドンフ監督)
韓国の食品衛生局から、養殖しているウナギに水銀が検出されたとして養殖場の閉鎖を余儀無くされた中国の青年が、ウナギの再検査を求めるべく韓国へ密入国する。
キム・ギドク脚本と言うことで期待していたが、あまり、ピンとこなかった。
主人公を含めて、中国人役は全て韓国の人がやっているとのこと。中国語を勉強してやらせたらしい。
21:10「マイティ・エンジェル」(2014年ポーランド、ヴォイテク・スマルゾフスキ監督)
アルコール依存症の作家がたどる、更生とその失敗の繰り返しを泥酔状態を再現するかのような混濁したストーリー展開と、少しずつディテールのことなっている同一エピソードの繰り返しで描く、悪夢そのもののような映画。
とてつも無く怖い映画でした。
2014/10/28(月)
10:50「ロス・ホンゴス」(2014年コロンビア、オスカル・ルイス・ナビア監督)
RAS
カルビン
コロンビアでグラフィティアーティストを目指す2人の若者がうだうだする話。
RASとカルビンという2人を好きにならずにはいられない良い映画でした。
14:10「草原の実験」(2014年露、アレクサンドル・コット監督)
荒涼とした草原(設定はカザフスタンとかその辺かな)で暮らす父娘の生活と、彼女をめぐる青年2人の争いをと美しい映像で描いている。
この映画セリフが一切無い。一切セリフがない中で世にも美しい話が続いていく。
中央アジア系の顔立ちの女の子がめちゃくちゃ綺麗でかわいい。
こんな美しい子は中々いない。
映像も素敵だしストーリーも良いし、女の子は可愛いし、言うこと無いな、今年ベストだよと思って見ていたら、、、、
18:05「ザ・レッスン/授業の代償」(2014年ブルガリア=ギリシャ、クリスティナ・グロゼヴァ、ペタル・ヴァルチャノフ監督)
小学校の教師がお金の事で色々と追い詰められて転落して行く話。
淡々と、同情もなく、主人公を追い詰めていく手際が見事。
21:15「ナバット」(2014年アゼルバイジャン、エルチン・ムサオグル監督)
ソ連崩壊後、隣国アルメニアとの戦争に巻き込まれたアゼルバイジャンの村外れに、病気で寝たきりの夫と共に住む老婆ナバットの話。一人息子は戦死している。
ある日、ただ一頭の乳牛からとれた2瓶の牛乳を何時ものように村に届けに行くと、村はもぬけのからになっている。
隣国の軍が間近に迫って来て全村に避難命令が下っていたが、ナバットの住む家はかなり村から外れているため、命令が伝わらなかったらしい。
深刻な病気を抱えた夫と痩せ牛と共に取り残されて途方に暮れるナバット。
やがて夫の病状が悪化し、、、
アゼルバイジャンの壮大な景色と、一人取り残されてからのナバットの行動に圧倒される。
良い映画でした。
2014/10/29(水)
17:30仕事上がり。
文字通りダッシュ、走って笹塚駅へ、新宿で大江戸線のホームまでまたダッシュ、六本木からTOHOシネマズまでまたまたダッシュ!
汗だくになり、18:10「草原の実験」(2014年露、アレクサンドル・コット監督)の上映にギリギリ間に合う。
そう、昨日見たやつ。自分でもどうかしてると思う。
でも、昨日はなかった監督によるQAがあるし、もう一回最初から見たかったのでしょうがない。むしろ時間があってラッキーだった。
再見して、やっぱり面白かった。
やっぱり監督はこの映画を、結末が最初にあって撮っていたらしい。
2014/10/30(木)
20:20「ゼロ地帯の子供たち」(2014年イラン、アミールフセイン・アシュガリ監督)
イランとイラクの国境沿いを流れる川に放置された廃船(遠洋漁業に出れそうな位な大きさ)で魚を釣ったり、貝殻でネックレスを作ったりしながら気ままに暮らしている10歳くらいの少年と、ある日その船に現れた、イラク人少年との対立と、和解、信頼関係の樹立。やってくるアメリカ兵との交わりなどを丁寧に丁寧に描いていた。
なんでこの映画がコンペ部門ではないのかと不思議なくらい。
以上が、私の今年の東京国際映画祭でした。
今年も、大変面白かった。
はなはだ疲れたけれど、それ以上に、面白かったのでそれでいいか。